2017年9月11日月曜日

2017 劇団通信5月号

劇団の数々のレパートリー作品の作曲を手がけ、20年に渉って劇団の音楽面で活躍し貢献していただいている薮内智子先生の長女薮内彩奈は幼稚園の時に「大きな夢」に入団、中学卒業まで「稲城子どもミュージカル」に在籍していました。

先天的な親譲りの歌唱力で夢コンのグランプリをとったこともあり、ミュージカル女優としての将来を密かに期待していました。しかし中学卒業と同時に劇団から離れ大学は早稲田に進みました。その彼女がいつだったかBDPのワークショップに一般枠で参加したことがありました。成果発表で彼女のソロを聴いた時、えっ? これがあの薮内彩奈の歌 ?と嘗ての輝きが失われたあまりの落差に驚いてしまいました。受験のためにしばらく歌っていなかったのでしょう。空白というものがこれだけ顕著に現れるものかと他人事には思えない恐ろしさを感じてしまいましたが、本人が一番ショックだったのではないでしょうか。

後日談でそれをきっかけに奮起し以後の3年間毎日2時間都内のスタジオを借りて歌の基礎から徹底して学んだというのです。何という意志の強さでしょう。その一方、大学ではシェイクスピアを研究し大学院に進んで修士課程を終え、更に今は博士の学位をとるため博士課程にいるというのです。

歌のレッスンに励んでいることを知らなかった私は歌の方はすっかり諦めてしまったのかと少々残念に思っていましたが、ある時彩奈がシャンソンを歌っていることを母親から聞きました。そしてなんと今年の日本シャンソン協会主催の「次世代シャンソン歌手発掘コンテスト」で最優秀賞をとったというのです。良かった! 「彩奈健在なり!」おめでとう。近い内にシェイクスピア研究の「博士」がシャンソン界で活躍する日が来るのではないかと胸躍らせています。
   ( 3/29読売新聞夕刊にコンテストの結果が薮内彩奈の写真入りで紹介 )