2017年4月11日火曜日

2017 劇団通信4月号

何事につけても「何かをやろう !」と思って立ち上がるとたちまちいろんな障害が立ちふさがり、こんな筈ではなかったと悔やまれるような考えの甘さを思い知らされたりします。又これまであまり意識したことのないイヤな人の存在が急にクローズアップされたり、折角船出しても引き返せない波に流され、グルグル同じ所を回り続けるだけで前に進むことが出来ず、やがて大きな渦に吞み込まれそうになってしまうこともあります。

くじけそうになりながらも必死で荒波を乗り越えなければ天から差し延べられた救いの手を受けることはできません。人生の峻厳さでありますが、失敗や挫折を繰り返しようやく辿り着いたときの達成感は当事者だけが知る醍醐味ではないでしょうか。そのような体験をしたいと試練に試練を重ねている現状、どこで線引きして辿り着いたと思えるか、限りなく挑戦し果てしない向上の道を一歩一歩進むことが自らの人生だと言い聞かせているのです。

限りなく挑戦し続けようと思っても、肉体が強靭でなければ気力だけでは継続することはできません。年齢を重ねるに連れて健康面での維持が如何に大切であるか、日頃の生き方が問われます。精神が病めば肉体も病み、肉体が病めば精神も萎えていきます。長く生きるということよりも生ある内は明るく健康でいたいと誰しもが願っていることです。

では、そのためにどれだけの努力をしているか、気がついたら取り返しのつかないことになっていたという前に何をしなければならないか一人一人の生き方は千差万別です。それぞれに与えられた課題も異なるでしょうが、一度しかない人生を最高に燃焼し切る生き方が出来ないものか、最近特に思うことなのです。





2017年3月2日木曜日

2017 劇団通信3月号

「今を生きる」ということが人生においてどれだけ大切であるか、人生相談や人間の生き方に関する書物などに必ず出て来る言葉です。確かに過去も未来もない「今」だけが自分の存在だと考えると果たして「今」を最大限に生かしているのか ? いや、ほとんど生かし切れていないことに愕然としてしまいます。

過去のことを悔やんでみても後戻りはできないし、明日のことやこの先どうなるかも分からない未来に対して過分な取り越し苦労をするといったことが日常繰り返され、人間の性(さが)でもありましょうか、誰しもが抱えている厄介な心の乱れがつきまとっているのです。過去の消し去ることの出来ない恥ずかしい思いや失敗などは数限りなくありますがPCのようにクリックひとつで簡単に削除できればどんなにいいだろうと思ってしまいます。どんなに後悔してもしっかり自分の歴史の中に刻み込まれているのですから、それを取り除くことが出来ないことにいつまでもくよくよこだわり続けないで、それらを経て現在があることを過去の蓄積から学びとって修正しながら前向きに生きるべきだと思うのです。

 「今を生きる」ということは過去もない、明日もない、今、この瞬間を精一杯生きることであり、今に集中する、つまり勉強でも仕事でもレッスンでも遊びでも徹底的に集中してやることが大切だということです。今、出来ることに最大の力を注がないで、明日やればいいというように先延ばしにするのは時間の無駄遣いをしているようなものです。今の瞬間はすぐ過去になっていきます。1分1秒を大切にする人こそ価値ある人生が与えられるのではないでしょうか。







2017年2月9日木曜日

2017 劇団通信1・2月号

私の友人田中正彦氏が自らのT-プロジェクトで企画、制作、主演した「クリスマス・キャロル」。昨年の暮れ六本木の俳優座劇場で12日間上演した。この作品はかつて劇団昴が、毎年暮れに上演していた演目だったが諸々の事情でいつの間にかやらなくなっていた。

田中氏は私が昴に在籍していた頃の友人で昴の公演でも「クリスマス・キャロル」に一度主演もし、愛着もあったらしく今回は昴の演出家菊池准氏と組んで立派に自主公演を成功させた。

この「クリスマス・キャロル」には2人の男の子が出てくるが、「大きな夢」の子を使いたいと言ってきたので、候補者を数人集めてオーディションをしてもらい2人が選ばれた。しかし外れた小学生を勉強のためにアンサンブルとして使ってもらえないかと頼み、それならついでに女の子もほしいということになった。


いくら勉強のためだと言っても大人の芝居だから稽古にもしっかり通わなければならず、稽古場への交通費や時間のことも考えてB-プロ所属であまり舞台経験がなく、稽古場にも距離的に近い子を優先的に選び、自主的に申し出た子も含めて結局はダブルキャストで計8人出演することになった。

ところが稽古を重ねる内にアンサンブルの子たちにもセリフが与えられ、その上歌やダンスのシーンを盛り上げて思いのほかの大活躍、中でもティム役の下之園嵐史の可愛らしさがひと際輝いていた。

私はこの芝居ダブルだから2回は観るつもりでいたが、25日の千秋楽と前日のクリスマスイブにも観劇、他所の舞台としては珍しく4回も観てしまった。すっかりクリスマス・キャロルにはまった形になったが、この芝居のお陰で私はこれまでにない程どっぷりとクリスマスの雰囲気を味わうことが出来た。